以前は、サマネア属でしたが、最近は、アルビジア属になっています。「サマンの木」という名前もあります。 展示されている鉢植えは、まだ若木で、本来の樹形を作っていませんが、成木は、大きく開いた傘のように、 枝が左右に広がります。 ♪この〜木何の木、気になる木・・・♪というテレビコマーシャルソングがありましたね。 その映像にある木です。(余談ですが、あの画面に出てくる木は、ハワイ・オアフ島のモアナルア ガーデンパークにあって、樹齢120年の木なんだとか) 私たちの身近にあるネムノキとそっくりです。黄緑色の目立たない小さな花から、ピンクのオシベがパフのように広がっていますが、 花の大きさは「ネムノキ」の2倍以上あります。 花の横に、丸いぷつぷつした塊が見えますね。これがつぼみの集合体です。この花は、小さな花の集まりであることがお分かりいただけると思います。 花をよく見ると、真中に一つ、違う形のがありますね。頂生花と言い、花筒が回りのものより長いのです。 そして、おしべは、途中までくっついていて、噴水のように見えます。 このモンキーポッドでは確認していませんが、ネムノキの場合は、この真中の花だけに、蜜があるのだそうです。エコですね。 花のあとにできる鞘(さや)が大きく、20センチほどもあって、 サルが好んで食べるので、モンキーポッド、ポッドは、鞘という意味です。 他に、「レインツリー」という名前もあります。 これには、諸説があって、昆虫が多く集まってきて、その分泌物が降ってくるから、とか、 葉をたたんだ状態の時には、雨を通してしまって、雨宿りのできない木、だとか、あるいは、 雨が近づくと、空の気配だけで早々と葉を閉じてしまうから、また樹形が傘型になるから雨の木つまりレインツリー・・・。 成長が早く大木になるので、熱帯の貴重な緑陰樹として、街路樹、公園などに利用されています。 |
09年夏、久しぶりに大きな鉢植えで、展示されました。 花やツボミのつき方は、前述のように「ネムノキ」にそっくりですが、花の落ち方は、ネムノキが花の房ごと落ちるのに対し、これは、一個一個の花がバラバラに落ちるのです。 そして、まん中の噴水型の花だけが最後まで残っているのが分かりました。 でも、葉っぱは、幅広で、ネムノキとは雰囲気が違いますね。 樹皮は、地植えと鉢植えでは雰囲気が違います。鉢植えの植物は、成熟が早く、そのぶん、木の劣化も早いという説があります。 きれいな樹皮の地植えのものは、豊橋植物園での撮影です。 温室内では、似たような花を咲かせるカリアンドラの仲間、「カリアンドラ・エマルギナタ」と 「カリアンドラ・トゥウィーディー」、更に 「カリアンドラ・ハエマトケファラ」が見られます。 |