2023年の5月、東山のサラノキに、初めて花が咲きました! (逆光のためモノクロにしました) |
2003年、滋賀県の草津市立水生植物公園みずの森で、国内初開花というニュースを見て出かけました。 その時に、高い位置に、地味な花がちらちらと咲いていたのを見ています。 2014年、これまでより花数が多いという情報を得て、再度、訪れてみました。 これが、有名な「平家物語」の盛者必衰の理(じょうしゃひっすいのことわり)を表すというその花です。 咲いているのは、天井近く。カメラを仰向けることになって、なかなかピントが合いません。 1センチほどの小さな花です。 ツボミの先も、花弁も、なんとなくくねっていて、ヒトデのような感じです。 淡黄緑色で、芳香を放つ・・とされていますが、この時は、花の位置が高すぎて、確かめることは出来ませんでした。夜間に匂うのでしょうか。 こういう花の咲き方であれば、自生地の、山が真っ白になる・・・という表現も、分かるように思います。 |
さて、ここからは、サラノキプラスアルファ・・です。 新しく出てきた葉は、暑い日差しから身を守るため、柔らかな赤い色からスタートです。 フタバガキ科の植物は、熱帯雨林の中でも最高層の樹冠を作っているほど、高木になります。 このサラノキも40メートル近くにまでなります。 「仏教の三聖樹」の一つとされています。 三聖樹とは、お釈迦様の生誕に関係ある樹木=「ムユウジュ」、 悟りを開かれたときの樹木=「インドボダイジュ」、入滅の時に関係する樹木=「サラノキ」を言います。 このサラノキは、よくサラソウジュと言われています。でも、本当はサラノキ、お釈迦様の入滅のとき、東西南北にそれが二本ずつあったことから双樹(そうじゅ)となったそうです。 この葉の形、馬の耳に似ているでしょうか?サンスクリット語では、馬耳樹とも言うのだとか。また、この葉を集め、糸でつないだお皿は、食器として、いろいろなところで使われているようです。 覚えておいていただきたいのは、日本の寺院に植栽されているシャラノキ(沙羅の木)は、これとはまったく別の植物で、ツバキ科の「ナツツバキ」です。 |